2013年06月24日

メルダ・ディッツ少尉 ~紅一点の架け橋

メルダ・ディッツ少尉 ~紅一点の架け橋
↑別れ際には、自ら古代に握手を求めるまでに打ち解けたメルダ・ディッツ少尉。ここに至るまで何があったのでしょうな。


キミはなかなかいい腕をしている、
そう彼女に伝えてほしい・・



TV版第10話から11話にかけて登場の、メルダ・ディッツ少尉にござる。
次元断層において連絡将校として、“敵艦”ヤマトに乗艦しておったことは、先週、先々週のTV放映をごらんのお歴々なれば、ご存知のことにござろう。
そして、自身の出自に誇りを持ち、名誉と約束事を何よりも重んずる性格であることも。

メルダ・ディッツ少尉 ~紅一点の架け橋
↑ メルダにとってもいわば敵とのファーストコンタクトであったヤマト士官、古代に対しても、臆する様子なく毅然とした態度で臨みまする。

第10話において、ガミラスのラング艦長の使者としてヤマトに乗艦してまいったメルダ少尉。
いきなり、銃を向けられての出迎えにも、驚く様子を見せず、颯爽とヘルメットを取りクールな表情で応じたことから、“若いが冷静な女性”、”肝が据わっている”という確固たる第一印象を暗に植え付けたことでござりましょう。島たち、別室から見てあれこれ取り乱すヤマトクルー一同とは実に対照的でござった。
そして、これはその後の、古代との会見、山本とのやり取りにおいて、さらにメルダは只者ではないという確固たる印象をヤマト側にさらに植えつけたことは明確に劇中に現れずとも、間違いなきことにござりましょう。
考えてみられてほしい、19歳相当で、初対面しかも敵方の面々に対し、たった一人でかような対応を成し得るのがどれほどの器なるかを。
少なくとも、おじさん、自身が19歳のときと照らす合わせますれば、まったく月とスッポン、比べることすらかないませんわい。

はてさて説教くさくなる、おじさんの悪い癖が出始めたので、ここらで実際の場面を引き合いにしながらながら、10話と11話から、わかるメルダさんのキャラクターを見てまいりましょうぞ。


【名誉とプライド】
メルダ・ディッツ少尉 ~紅一点の架け橋
↑ 颯爽たる女戦士ぶりの第一印象にござった


これはある意味、いうまでもなきことやもしれませぬ。劇中全般にわたってのメルダの言動は全て、彼女自身が代々、軍人の名門生まれであることへの責任感と自尊心に裏打ちされておる仕儀にござりまする。
自分は嘘偽りは決して言わない、約束は違えない、と彼女自身が明示した鉄則も、ガミラス将校としてあるべき姿を示しておろうし、裏返しにすれば、卑怯なこと、曲がったことを何よりも嫌悪することを意味しておるのでござろう。
ゆえに、劇中では描かれてはおらぬものの、EX-178在艦中には、同じく青き肌の一等ガミラス同士といえ、バレン・ネルゲ大尉とは犬猿の仲じゃったのではなかろうか。そして、むしろ二等ガミラス人上司のラング艦長にはリスペクトを抱いておるゆえ、進んで彼の使者として単身で敵艦ヤマトに乗り込んだじゃろうことは推測に難くござらぬ。


【色へのこだわり】メルダ・ディッツ少尉 ~紅一点の架け橋

これも明確にござる。古代との面談で発した、青き肌云々のひとことからは、半ば無意識ながらも青い肌は優越した民族であるという感覚が生まれながらに刷り込まれておることが伺え申す。はたまた、山本玲の赤い石のペンダントを見て、青もいいがこの赤もまた美しい、と申しておることから察するに、メルダは青と赤にこだわりを持っておることが伺えるのでござりまする。ガミラス民族としての青色へのプライドと、メルダ個人の色としての赤への執着ともいえましょうか。
TVではまだ未放映にござるが、現在、先行上映中の第6章終盤において、メルダ・ディッツは、ヤマト艦内で自身にあてがわれた緑色のツヴァルケ戦闘機(第5章において亜空間ゲートにて確保し、篠原が偵察任務に使用したもの)を、どうしても機体を赤色に塗り替えて欲しいと工作班に強く要望していることから、彼女の赤に対する思い入れは並々ならぬものがあることが判明する仕儀にてござりまする。

【義理堅さ】

これは、ある意味、最初の名誉を重んじる性格とリンクすることじゃが、TVの第10、11話を通じて、メルダの軍人としての義理堅さがちらほらと伺えまする。名誉とプライドのところで挙げた以外にも劇中で義理堅いキャラクターが現れておる場面がござりまする。
次元断層脱出の際、バレン・ネルゲの差し金でガミラス艦EX-178によるヤマトの曳航が解除されたのがきっかけで、山本玲とメルダ・ディッツは殴り合いの喧嘩を始めるのでござるが、銃を奪い合ったとき、メルダが銃を確保するものの、互いに同じ戦闘機パイロットなのだから私たちの間にこんなものなど必要ないと返す場面がまず第一に挙げられまする何よりも、第11話での、山本玲との戦闘機駆っての勝負において、彼女の機体が炎上、遭難した際に助けたのはメルダの義理堅さをよくあらわしてござるよのぅ。また、話をさかのぼり申すが、使者としてヤマトに乗艦した際に、自分は停戦の使者として丸腰で訪問しているのに、銃を突きつけて出迎えたり、銃を携帯して交渉の面談に臨むとは何事か、と抗議しておるのも、義理堅い性分が現れて折るのやもしれませぬなあ。

そうそう、第12話でもござった。ガル・ディッツ提督が、無事帰還した娘メルダがヤマトのこともテロン人のことも硬く口を閉ざして何も話そうとしない、と送迎車の中でタランにぼやいておりましたな。“あの親不孝者め・・”と口走りながら。ヤマト艦内での尋問で古代にガミラスのことを何もしゃべらなかった代わりに、ガミラスに戻っても敵艦ヤマトのことを何もしゃべらず黙秘を通す、なんとまあ、義理堅きことよぐすん

メルダ・ディッツ少尉 ~紅一点の架け橋
↑ 機体の外に脱出し、宙を漂う山本を助けに寄るメルダ・ディッツ

【戦闘機パイロットとしての腕前】

文句なしのエースパイロット級にござろうな。その腕前は、エンケラドゥスで見事な腕前を見せた山本玲をはっきりと凌ぐことは、さきの11話での一騎打ちの結末から明らかにござる。
明確な描写はないのではっきりとはせぬものの、ヤマトのエースパイロットたる加藤隊長や、ガミラスはドメル軍団の凄腕パイロットのライル・ゲットーあたりに比肩する実力を持っておってもおかしくはないかもしれませぬな。



以上、やはり軍事大国ガミラスの将校ゆえ、ともすれば、やや高圧的な物言いや第一印象があることはさりながら、フェアであることを好み、決して相手を一方的に見下すようなことはしないであろうところは、父親であるガル・ディッツ譲りなのやもしれませぬし、第5、6章でヤマトと死闘を演じるドメル将軍に通じる部分もあるようにござるな。
出渕監督が、ヤマト2199では敵国であるガミラスにも、良い人はいることをはっきり描いていく、と某雑誌のインタビューに語っておられ申したが、メルダ・ディッツは、同放送回に登場したラング艦長とともに、ガミラス側に登場する良い人のひとりに入るのでござろうな。

はてさて、ただいま上映中の第6章をごらんになられたお歴々にはすでにご存知でござろうが、このメルダ・ディッツ嬢、再び重要な役割を果たすことになりまする。まあ、今はまだネタバレするわけにはいきませぬしのう。

そんなメルダ・ディッツに、この藤堂おじさん、個人的に強く熱き思いを寄せておりまする

その熱き思いとは・・
うわーん是非、うちの一人娘の親友になって欲しい!!うわーん


メルダ・ディッツ少尉 ~紅一点の架け橋
いやはや、内気で親目にみても、おとなしき我が娘。そんな我が子が可愛くて心配でならぬが、親バカと申しましょうか。
そんな物静かな、我が娘に、メルダ・ディッツがごときしっかり物で芯の強い女友達がおれば、どれほど心強いことでござりましょう。
どれほど、安心でうれしいことでござりましょう。
まあ、娘には如何様な友達がおるのか、はきとは存じませぬが、

キラキラ どうか我が子に、山本玲とメルダのような、ものの分別があり、仲間思いで、強き女友達が出来ます(居ります)ようにキラキラ 



メルダ・ディッツ少尉 ~紅一点の架け橋
↑ う〜ぬ、ここまでになるには今しばらく時が必要となりそうにござる。



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Posted by まほろば旅日記編集部 at 22:33 │ヤマト2199TV放送