2013年06月21日

ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜

ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜

宇宙人とも、きっと友達になれるさ

2191年、まだ子供だった大介の頭をかきなで、宇宙へと旅立った父、島大吾にござる。
この年、初めて太陽圏に姿を現したガミラス艦隊に対応するため、国連宇宙軍日本艦隊に属する戦艦ムラサメの艦長として、沖田十三司令とともに出動したことは、ヤマト2199第11話にて周知のとおりにござる。そして、対ガミラス戦での初の戦死者のひとりとなったことも。

ところで、偶然の女神のなせる業か・・
島父子の心温まるエピソードが織り込まれたこの第11話が放映されし6月16日の日曜日は、なんと「父の日」びっくり!だったのでござるニコニコ

<島大吾>
沖縄県那覇市出身。島大介の父で、国連宇宙軍日本艦隊所属。一佐。2191年4月、最初のガミラスとの遭遇時に、艦長として乗艦していた戦艦ムラサメが撃沈され、戦死。享年56歳。

第2話でのワンカットを除き、先日TV放映の第11話回想シーンとしてしか登場しないため、これ以上の情報がないわけにござるが、たとえ理不尽であっても上官命令を重んじるところから、謹直な軍人であることが伺える反面、父親としての暖かい側面も十分に兼ね備えた,“出来た御人”であったことが容易に察せられまする。そして、未知の地球外勢力に対しても、まずは対話を重んずる信念の持ち主だとも。


いいか、大介・・父さんは、戦争をしにいくんじゃない、異星人と友達になるために行くんだ。


じゃが、キリシマの沖田司令と同じく、まずは対話による意思疎通をという一縷の望みも、司令本部の軍務長、芹沢の攻撃命令により断たれてしまった仕儀。

ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜
↑ 宇宙人と友達になってみせると息子に言った自分が戦端を開いてしまった、と悔恨の念にさいなまれる島大吾艦長


きっと、間違っていると内心思っていたろうが、どんな命令でも従わねばならぬ軍人の務めを優先して、ガミラス艦隊に先制攻撃した結果


ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜

激しい返り討ちにあい、

ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜
↑集中砲火を受けて大破する戦艦ムラサメ

空前の灯火となったムラサメからの退鑑命令を出すも、圧倒的なガミラスの砲撃はすさまじく、機関長の山崎さんを除いては全員、宇宙空間へと放り出されてしまったことはTV放映のとおりにござる。

それでも・・

ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜

死の間際でも、息子、島大介に“それでも異星人との友好への望みを捨てるな”と思いを残して、宇宙へと散ったムラサメ艦長、島大吾

おじさん的には、第11話で一番の印象シーンでござったうわーん

おそらく、他のご覧になったお歴々も、わずか30分足らずにもかかわらず奥行きの深いストーリーに感心し、大介の父、島大吾の回想シーンに心打たれたお歴々も少なからずおられましょうな。おじさん、去年の上映でこの“大介、希望を持て!”のシーンを初めて見たときではのうて、此度、TVにて再度、見ましたる折に、思わず目元が熱うなり申したぐすん

そして、

“お父ちゃん”って強いなぁ〜。
いいなぁ〜、“お父ちゃん”というものは・・


とはたまた実感いたし候。
島大吾艦長のみならず、ここまで登場してきたシュルツ司令然り、沖田艦長然り、徳川機関長然り・・み〜んな強くて立派な“お父ちゃん”じゃった、と。小生もまた、ひとりの娘を持つ父親として、彼らの足元には到底及ばぬながらも、少しでもヤマト2199の偉大なる“お父ちゃん”たちに近づきたい、あやかりたい、と憧れと畏敬の念を感じるのでござる。
そして、出来ますれば、己の命を継いでいくじゃろう我が子にも、そんな宇宙戦艦ヤマトの素晴らしさを伝えることが出来れば、とも思う仕儀。余談じゃが、我が子に限らずヤマトの素晴らしさを広く伝えたいというのも、藤堂おじさんがこのブログを書き続けておる、いくつかある理由のひとつにござる。


話を、島大吾 艦長に戻しまして、


島艦長と同じく沖縄出身のおじさん、思いまするに、異星人との友好を模索し続けた、島艦長の念頭に常にあったのは、
キラキラ イチャリバチョーデーキラキラ 

の考えではなかろうか、いや、きっとそのはずじゃと思いまする。
“イチャリバチョーデー”、沖縄出身ならば誰もがよく知る、沖縄県のことわざで、本土の言葉に直せば“行き会えば兄弟”。出会ったら、兄弟のように仲良くなれるし、そうありたい、という昔ながらの沖縄のことわざ、そして、沖縄の良さをよく表したことわざにござりまする。
死に際において、息子に希望を持てと言い残したるは、言い換えれば、どんなときでも、異星人が相手でも、“イチャリバチョーデー”の精神は忘れるな、とウチナーの血を引く父から、同じくウチナーの息子たる島大介への強いメッセージということであるとも解釈できるのでござりまする。
ぃや〜、ヤマト2199はほんに奥が深い。製作陣が「沖縄」を意識してストーリーを作ったのかどうかはわからねど、偶然、はたまた藤堂おじさんの勝手なこじつけやもしれぬが、第11話の島父子には、ちゃんとウチナンチュならではの根底に流れるものが描写されておるようで、なかなかよろしゅうござる。


ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜
サクラ偉大なる島大吾艦長、あなたはウチナンチュ並びに“お父ちゃん”の鑑サクラ

ガミラスとの“イチャリバチョーデー”を夢見た、偉大なる島大吾艦長(沖縄出身)、

そして、全国のお父ちゃんたちの鑑(かがみ)たる、島大吾艦長に、


ムカッ敬礼!!ムカッ



ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜あのときの交戦相手にあなたのような立派な父親がおられたとは・・ぐすん
我がガミラスとの初戦に散った、テロンの偉大なる艦長よ、この度、“全国のお父ちゃん連盟冥王星支部会長”に就任した、このヴァルケ・シュルツ、全宇宙の“お父ちゃん”を代表して、あなたに敬意の念を表しまするぞ汗
お互い死んだ者同士、ともに飲みましょうぞ・・全国のお父ちゃん、万歳
タラ〜


はじめにも述べましたるが、ちょうど父の日(6月16日)に放映されましたる、このヤマト2199TV版の11話は、まさしく父と息子の絆が描かれたるストーリー。
偶然の賜物か、はたまた制作スタッフが実はここまで考えておったのか、どちらにせよ、
「父の日」に、かようなストーリーとはなかなかタイムリーではござらぬか。

宇宙戦艦ヤマトは、今般放映をご覧のヤマトファンのお歴々に、さりげなく、父の日に最も相応しきプレゼントをくれたのやもしれませぬぞな、もし。

特に、おじさんが如く既に父親が他界しておるヤマトファンには、何と、心温まるファンサービスか。


ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜ムラサメ艦長、島大吾  〜宇宙版イチャリバチョーデーを夢見た父〜


いやはや、宇宙戦艦ヤマト2199、この作品はただものにあらず




Posted by まほろば旅日記編集部 at 03:40